時代を乗り越え、
　刻をきざみ深化を続けるロマン溢れるお酒『アフス』

今から約50年前、先人たちが時代に先駆けて熟成を前提とした造りとして開発された高温山廃一段仕込み。

その到達点の一つである熟成ブレンド古酒『アフスアンサンブル』が海外の美食のプロに認められ栄冠を手に入れることができました。
熟成古酒の酒蔵を標榜する当蔵といたしましては、熟成酒ブレンドは一つのチャレンジで、例えばウイスキーの世界では一つの樽から詰められた「シングルカスク」に対して複数の樽や蒸留所のお酒を調合して作られた「ブレンデッド」と言った具合に、ワインにも単一のブドウ品種のみの「モノセパージュ」に対して味わいのバランス調整や複雑味を加えるために「アッサンブラージュ」と言った複数品種のお酒を調合する技法が存在します。
ジャンルは違えどそれぞれ熟練の職人がお酒の個性を把握し慎重に比率を考え検討し調合を行い蔵の味として市場に問いかけています。

弊社の貯蔵する個性の塊であるアフスも半世紀貯蔵した超古酒を筆頭に、毎年、熟成向けに新酒を造り出しておりまして、アフスアンサンブルは超古酒と若年酒（そうは言っても5年以上の原酒）を複数ブレンドして作りだされています。
今回の受賞を契機に多角的なアプローチが可能な日本酒の熟成古酒の魅力の一端を多くの方々に知って頂ければ望外の喜びです。

Kura Masterでは2021年に純米アフス原酒・アフスフライが金賞受賞し、今回の熟成アフスでは一段上のプラチナ賞を受賞となりました。
日本酒も新酒から熟成酒へと刻を重ねても魅力を減じることなく認められる証左となったのではないでしょうか。

アフスが開発された当時は先進的すぎる思想から不遇の時も過ごしましたが、蔵元も世代をまたぎ大切に保管し造り続けた結果、現在の姿があります。

普段からご愛飲くださっているアフスラヴァーの皆様方、お取扱いいただいております酒販店、飲食店の皆様方の支えのお陰での受賞です。
誠にありがとうございます。

これからもアフスシリーズをどうかよろしくお願いいたします。
蔵元　敬　具